通園路

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朝と夕方の1日2回、ハルトの送り迎えで保育所に往復する道。
クルマで済ませてしまうことも少なくはないけど、でも歩いていくほうが断然楽しい。

よっぽどのことがない限り夏樹も連れて行くのだけれど、ときには手を引いて歩き、ときにはソリに乗せて歩く数百メートル。


朝は、つめたい空気を吸い込みながら。
冷たいといってもただならぬ気温の低さで、ときには氷点下10度を大きく下回り、カメラが使えなくなってしまうほどだけど、その肌を刺すような冷たさもまた悪くはない。
真っ白な道路、真っ青な空、そして背の高いカラマツの木々。

夕方はちょっとハルトとお友達を遊ばせつつお母さんたちと立ち話をしていると、だんだんと日が暮れてきて、空の色が次第に濃くなってくる。
そして頭上に金星が瞬きはじめて、いつのまにか気温もぐんと下がり、そろそろ帰る時間。


帰りの時間は毎日ほぼ同じ時間で固定、少し前は星が瞬いて完全に夜だったのに、いまは夕方の雰囲気で、日々少しずつ日が長くなっていくのがわかり、なんとなく春の近い事を肌で知る。

保育所はリビングからすぐ見えるほど近いけど、でもそんな短い道のりでも毎日歩いてみると、1回として同じ風景はなく、季節の移ろいが感じられて素敵だ。
お寺の裏のカラマツの小さな森と保育所に挟まれた写真の道が特にお気に入り。

ハルトが保育所に行くようになって、こうやって1日2回地域を歩くようになって、前よりもほんのちょっとこの地域がより好きになった気がする。

そんな通園路の風景。