ジジババ来たる その2

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というわけで、ジジババ旅行の続き。

4日目。
阿寒湖のビジターセンターなどをのぞきつつ、釧路方面へ。
最初の目的地は毎度おなじみの伊藤タンチョウサンクチュアリ。
ここは冬になると野生のツルが集まっているところ。

写真には写っていないけど、写真撮る人もいっぱい。


続いて、JRの標茶駅へ。
ここの目的は、SL冬の湿原号。
SLというのも珍しいし、車窓は釧路湿原だし、お客さんふたりとハルトにぜひコレに乗って欲しいと思っていたのだった。
単線区間で本数も少なく、いつも乗ると帰りの足がなくて苦労するので、今日はSL乗車組とクルマ組に分かれ、SLをクルマで追いかけたら片道だけ乗れて良いのでは…?という作戦。
駅に着いて窓口で聞いてみると、まだ空席はあるとのこと。
「車と平行して走るとしたら、どこまでのキップを買うのがいいですかねえ?」
「駅で車からアクセスしやすいおすすめ駅は塘路(とうろ)だね」
なんてやりとりをして、塘路までのキップを購入。



ハルトをジジババに預けて、標茶駅でSLを見送る。
SLの乗車時間はわずかだけれど、ハルトが生まれて他人に預けるのは実はこれが初めての体験。
大丈夫かなあ?…という心配をよそに、ハルトは車窓から手を振って汽笛と蒸気とともに行ってしまった。

そして早速クルマで追跡開始。
SLの速度は時速60キロ程度なので、このあたりの国道ではクルマのほうが速い。

途中、道路と平行する場所で手を振ったりして、ほんの30分程度で目的地の塘路駅に到着。
ハルトは特に泣き出すこともなく、ご機嫌でいたようだ。やれやれ…。

車内では中国人旅行者と交流したり(?)、車窓から釧路湿原やタンチョウを見たり、だるまストーブにあたったりと短いSL旅を満喫した様子。

北海道最後の夕食は焼肉の「平和園」(帯広)で。
ジンギスカンを腹一杯食べて、ビールもいっぱい飲んで、満足げな両親でした。


5日目。
今日で旅行も終わりの両親、最後はどこに行こう?と言うことで向かったのが、帯広競馬場。
ここは少し前に廃止が取りざたされていた「ばんえい競馬」が行われているところ。
ばんえい競馬というのは、重いソリを引く北海道独自のレース…ということなので行ってみることに。

自分はギャンブル系はまったく興味がないので、競馬場なる場所に来たのは生まれて初めて。
入場料100円なりを払って、中に入る。

せっかく観戦するのだから、少しは馬券を買わないと盛り上がらない…ということで、300円×2口だけ馬券を購入。
…と書くと簡単だけど、実は馬券の種類がいろいろあって、その種類やマークシートの記入方法なんかがまったくわからず、 馬券が購入できるまでかなり苦労してしまった。

ばんえい競馬も一般人に人気になって欲しいのなら、初心者向けの解説とかがもっと必要だなぁ…と感じた次第。

11時、第1レースのスタート。
重いソリを引いた馬が走る走る。

ここで意外に感じたのは、坂(障害というらしい)の手前で、馬が立ち止まること。
そういう駆け引きらしいのだけど、いきなり立ち止まるのでびっくりしてしまった。
誰かに聞いていたように、たしかに間近で見る重量馬の走りは大迫力。
馬の息づかいも聞こえてくるし、観戦はけっこうおもしろい。

馬と一緒に歩きながら、がんばれー、なんて言っているうちにレース終了。
ハルトも大きな馬が走るのを見て大興奮だ。

自分が買っていたのは「枠複(わくふく)」という馬券だったのだけど、どの馬がどの枠なのかイマイチよくわからず、 1着2着が決まったものの、当たったのか当たらなかったのかさっぱりわからなくて、その意味ではいまいち楽しめなかったのが残念。

結局結果としては、2口買っていたうちの1つが的中していて6倍、つまり1800円ゲット。
600円買って1800円だったら結構いい当たり。やったー!
とはいえ、やっぱり今度来るときはレースを見るだけでいいかなあ。

ここだけの話、やっぱり競馬場の雰囲気は暗いし、なんとなくギャンブル風のおじさんばかりだし、施設はとても古いし、 観光地的に一般的な人気が出るにはもう一工夫必要かも。
いまのままだったら、こうやって本州から関心がありそうな人が来たとき以外はやっぱり来ないかなあ。

こんなところで観戦。平日なのでガラガラ。

そんな競馬場を第1レースを見ただけで後にして、最初の日にも行った幕別温泉に立ち寄り湯して、両親をとかち帯広空港に送る。


5日間かなりハードだったけど、満足げに搭乗口に消えていった両親の後ろ姿が印象的でした。