深夜突然の泣き声

深夜、突然ハルトが泣き出した。時計を見ると午前4時前。
ちょっと泣き方がいつもと違っていて、ただごとではない様子。

夫婦で飛び起きて、あやしたり、おっぱいをあげたりしても全然ダメ。
むむっ、いったいどうした?

電気を付けて冷静に様子を見ると、熱は36度少しで異常なし。
顔色は悪くないと思うけれど、激しく泣いているのでよくわからない。
おむつをとったりしてみたけれど、足の付け根等、特に外見上おかしいところはない。

…ギャーギャー泣く我が子を心配して見ていると、フッと泣きやんだ。
えっ?と妻と顔を見合わせていると、5分ほど経って、また突然激しく泣き出した。

泣き方はどこか痛いようにも見えるけれど、よくわからない…。

泣く間隔を計るべく時計を見て「育児の百科」を見てと夫婦揃って右往左往。
目にとまったのは「腸重積」の項目。
要約すると、腸重積かなと思ったら一刻も早く病院に連れていくべし…とのこと。

とはいえ、単なる夜泣きの初日かもしれないし、他の箇所の不具合かも?とも思ったけれど、しかしこんなに泣いているのに放置というわけにもいかない。

泣き方が普通じゃないのは親の自分たちが一番よくわかっているし、とりあえずこれは病院だな、と支度を調えて、まだ真っ暗の道を走り出した。

帯広の救急病院までは40分ほど。
そういえばこの子の出産のときも破水して、こうして深夜の道を走ったなー、なんて思い出しつつ車は進んでいく。
道中も激しく泣いたり、止まったりを繰り返している。
後部座席の妻も心配そうにハルトに話しかけて顔をのぞき込んでいる。

…が、道のりの後半、ピタっと急に泣くのをやめてスヤスヤと眠りだしてしまった。

んー?

結局、救急病院の前まで来たものの、当人は気持ちよさそうに寝ているので、30分ほど様子を見ることにして、白々と明けていく東の空を見ることにした。

寝顔はいいし、ときおりムシ笑いをしたりして、調子は良さそうだ。

診察してもらうべきか迷ったけれど、症状としては「泣きやまない」というだけで、便に異常があるわけでもないし、緊急性があるとは思えず、どう見ても今はなんともなさそうなので、ウインカーをあげてUターン。
夫婦ふたりで「ふーっ」と息をついた。

家に戻ってきたのは、もうすっかり夜も明けた7時前だった。

その後一日注意深く様子を見ていたけれど、機嫌もいいし、離乳食も普通に食べるし、特に変わったことはない。やや便秘気味だけど、便も特に問題ないみたい。
いまのところ医者に診てもらう必要もなさそうだ。

結局朝のあれはなんだったんだろう。
ガスだまり?それとも今日から始まった夜泣き?あるいは別の何か?

やっぱり夜泣きかなぁ。

なにはともあれ、とりあえず元気でよかった。
しかしやっぱり、こういうこともあるんだなー、と改めて思った次第。

夜泣きならいくらでもつきあうけれど、やはり言葉が使えないというのはツライところ。早く日本語が使えるようになるといいのにね。