流氷を見に

先週末、網走に流氷を見に行った。
我が家からは網走まで片道200キロ。本当は温泉にでも泊まりつつゆっくり行きたいところだけれど、育休中の身ではそう宿泊ばかりもしていられないので、やや強行軍になるけれど日帰りにしよう。

札幌圏以外の北海道は、だいたい1キロ1分、つまり200キロ=200分、約3時間と少しくらい…と簡単に計算できて、実際にそんなもんで行けるのがいいところ。

網走には「おーろら」という400人くらい乗れる流氷砕氷観光船というのがあって、流氷をバリバリと壊しながら進む船に乗ることができる。

網走に到着して、オホーツク海を見てみると…おおっ、水平線まで氷でびっしり。
たしかに海といえば海だけど、広大な陸地のようでもある。
あまり観光客の姿も見えない冬の北海道だけど、ここ流氷砕氷観光船の乗り場だけは、たくさんのお客さんでにぎわっている。東京からや大阪、アジアの国から来た人たちが中心の様子だ。
やっぱり冬の北海道に来たからには、コレを見ないとね。

ひとり3000円の乗船料を払って、船は定刻に出航。
バリバリと音を立てて進む。

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この船は流氷しか見るものはないのだけれど、しかしこんな氷の海を見るのも楽しいし、大きな振動で割れていく流氷の様子を見るのもけっこう楽しかったりする。
後ろをみると、雪の平原に船が通った後が川のようになっている。

気温は氷点下10度くらい。
ただしなんにもない吹きさらしの海の上なので、オホーツクの風がとてつもなく冷たい。
少しの間外にでてみると、ハルトは不思議そうな顔で流氷を見たり、カモメを目で追ったり、赤ん坊は赤ん坊なりにちょっと楽しそう。

種類を問わず、船に乗るときは「できるだけ甲板にでて外の景色を見よう」派の私たち。いままで数回この船に乗ったときも超厚着をしてずっと外に居たし、今日もそれに耐えられる格好で来たけれど、しかし赤ちゃんを抱いているので、やっぱり今回はあきらめてなるべく室内にいよう。

こういう時やワカサギ釣りなど、極寒の冬をディープに楽しむための服装…つまり、冬山登山にも使えるような化繊の下着や、超厚手のジャケット、防寒手袋、目だし帽子などって、0歳児用のものがないのだ(…あたりまえです)

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オホーツク海にはロシアのアムール川から大量の淡水が供給されていて、海全体が2層になっており、その上部部分が凍りつつやってくるのがこの流氷。
遠いロシアからの冬の使者だ。

とはいえ、やっぱり暖冬の影響か「いちばん多いとき」に比べると、氷の量も厚さも若干少ない印象。話によると2020年には流氷自体来なくなる…という話もあるそうだ。

海といえば、先週行った沖縄の東シナ海を思い出すけれど、改めてこのオホーツク海を見るとあまりの違いにびっくりする。

↓東シナ海というのはコレ(笑)
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ホント日本は南北に長いなぁ…。
…などと関心しているうち、60分間の船は終了。

知床の付け根のところの温泉に夫婦交代で入り、買い物をして帰宅だ。

冬はどうしても動きにくいけれど、でも冬の北海道ならではの楽しさもあるなー、と改めて感じた、そんな流氷だった。