冬がすぐそこまで

雨が上がった朝。窓から外を見ると、日高山脈が白い山肌を見せていた。
昨夜の雨、山は雪になったようだ。

少しだけ早く家を出て、小高い山の上にある展望台に急いだ。
気温は3度くらいだろうか。
西風に吹かれ、カメラを持つ手がすぐに冷たくなる。

トントントン…と木でできた階段を上ると、見慣れた十勝の景色が広がっていた。


CRW_4450
EOS10D EF17-40mmF4L 2005.11.9

朝日に照らされたカラマツはオレンジ色。11月上旬の十勝は最後の彩りの大地。
遠くの山はまだ少し雪が残っていて、白い山と秋の大地のコントラストがとてもいい。

家のすぐ近所だけど、この展望台からの眺めもやっぱり好きで、特にカラマツが紅葉しているこの時期にこうして足を運ぶことが多い。

そこで生きることを自分で選んだ土地。
家そのものも、家の周りの風景も、窓から見える山々の稜線も、そして広い広い空も、毎日毎日通る道路も、そんなものが全部いっぺんに視界に入るのがこの場所。

ひとり黙って景色を見たあと、何枚か写真を撮った。

…もう冬も目前。