弱い田舎暮らし人間

田舎に暮らしていると、自分の身体の弱さに愕然とすることがある。
犬の散歩でちょっと走るとゼイゼイ言ってしまうし、ちょっとたいへんな力仕事をやると、もうダメ。
なにかの拍子にしばらく立ちっぱなしになると、もうそれだけで疲れてしまう。

自分はこんなに体力無かったかな…と思わずにはいられないのだけれど、日常生活を考えてみれば納得。

農家や身体を使う仕事をしている方は別だが、私たちのように一日中パソコンとにらめっこしている仕事だと、日常生活のなかで身体を使う機会がほとんどない。

特にマズイのが、ドアツードアのクルマ社会。

たとえば通勤を考えてみよう。
家のドアを出るとすぐクルマ。クルマに乗り込み、会社へ。
移動距離は長いけれど、実は移動しているのはクルマであって、自分はただ運転しているだけ。
運動という観点から言えば、単に運転席に座っているだけだ。

会社の駐車場から会社まではわずかに歩くけれど、ホントに少し。

帰宅時に買い物をするとしても、たとえば帯広の某イトーヨーカドーに行くとすると、駐車場はガラガラで、3階のエレベーターの目の前にクルマを止めることができる。エレベーターを降りれば、もう食料品売り場。
イメージ的には、家から10歩でクルマ。クルマから10歩でスーパーという感じか?

それはたとえば駅前の映画館でも、本屋でもホームセンターでも、ほとんど歩くことがない…という点は同じだ。

どこに行ってもそんな調子なので、よほど意識して身体を動かすようにしないと慢性的に運動不足になってしまう。

横浜に住んでいた頃は、駅まで徒歩15分、駅で電車待ちで立ちっぱなし。
車内では座れることもあるけど基本的には立ちっぱなし。
駅から会社までもまた10分ほど徒歩…という感じだった。
それに比べると、十勝暮らしのなんとラクなことか。

そんな調子で何年も生活しているものだから、体力低下が著しい。

さらに便利なネットサービスがそれに拍車をかける。
たとえば本屋に行くことも昔より少なくなり(代わりにamazonの茶封筒が…)、レンタルビデオもオンラインDVDレンタルになり、銀行の口座管理だって、庭に植える植物の購入だって、家電の購入だって、文房具の購入すらぜんぶネット。図書館に調べ物に行く機会だってぜんぜん無くなった。

田舎暮らしというと、薪を割ったり、家庭菜園に精を出したりと、なんとなく身体を動かすイメージだけど、私たちの場合はそんなこともやっておらず、全然ダメだ。

昔はハイキング程度の山登りとかもしていたけれど、今はハイキング程度であっても無理っぽい。

とはいえ、北海道を本当に楽しむためには、いろいろな意味で体力が重要なのも事実。
風邪への抵抗力とか、そんな意味でも体力作りは大切なのではないだろうか?

少し前にはエアロバイクとかも乗っていたのだけれど、子どもが生まるバタバタでご無沙汰していたから、そろそろ復活しようかな。

別に体力が無くても日常生活で支障があるわけでもないし、運動不足によって体調が悪いというわけでもないのだが、でもやはり人間、少しは身体を動かさないと。