刃物研ぎ

先日、妻が包丁で指を切った。
妻は以前、料理の仕事をしていた経験があって、わりと料理は上手な方だし、包丁で手を切る…なんてあまり聞いたことがない。

もしかして道具の手入れが悪いのか?
そういえば最近包丁研いでいないなぁ…というわけで、砥石を出してきた。

包丁研ぎって、地味だけどわりと重要な家事?のような気がする。

うちにはメインで使う2本の包丁があって、1つは大昔一人暮らしをするときに買った100円(百均)のもの。
もうひとつは誰かにお祝いにもらった(?)、ドイツ製の高そうなヤツ。

しっかり研いである100円包丁と、研いでいないドイツ製包丁があったら、比べるまでもなく100円包丁のほうが良くて、やはりなんでも手入れが肝心なんだなー、などと変に関心してしまう。

結婚した当初は乾電池を入れて使う「簡単包丁研ぎ」みたいなものとか、すき間に包丁を入れて前後に動かすと研げる…というようなものを使っていた時期もあったけれど、でも慣れるとやはり普通の砥石がダントツに良いと思う。

水を垂らして、シャッシャッシャッ…。

ていねいにきちんと研いだ包丁の切れ味は抜群で、肉も野菜もやわらかいトマトだってサクサク。
刃を当てると、力を入れなくてもスッと入っていく感触。
なんだか料理が上手になったような錯覚を感じるのが楽しい。

あまりにも楽しいので冷蔵庫のトマトをみんな切り刻んでしまい、この日のおやつは刻みトマトになってしまった。


今回はついでに、最近切れ味が悪くなってきたキッチンばさみの刃も研いでみた。
刃を開いて、シャッシャッシャッ…。包丁とは刃を当てる角度が違うけれど、基本的には同じ要領。

これで切れ味は復活。
こんなに切れるハサミってあるのか?ってくらい、なにを切っても恐ろしいほどよく切れる。
おまけに柄もきれいに手入れして、ガタガタしていた部分も調整して、油を差してお手入れ。

もうボロボロで汚くて切れ味も悪いし、そろそろ新調か?と思ってた古いキッチンばさみは、切れ味も刃の輝きも取り戻し、まるで生まれ変わったように良くなった。これでもう大丈夫。

ポイっと捨てて新しいのを買ってくるのは簡単だけど、たまにはこうやって古いモノを大切にするのもちょっと楽しいかも。

きれいになった刃物たちを見ながら、そんなことを思った。