帯広運転

十勝人は運転が荒い。
…というよりまわりのことを何も考えていない…と言ったら怒られるだろうか。

個人の問題であって全体の傾向ではない、という意見も言う人もいるし、そうかも?と好意的に道路を観察したこともあるけれど、やっぱり個人的な結論としては、十勝人は全体的に運転が荒い。…ような気がする。

一例を挙げると、車線変更の際にウインカーを出さない。
右左折の際に、まずブレーキをしっかり踏んで減速した後に最後にウインカーを出す。遅いよ!
駐車場内では車が優先。歩行者のほうが車に注意すべし。

自分が信号のないT字路で右折しようと待っているとしよう。駐車場からの出口でもいいけど。
右からは車が来ないけれど、左からは車がどんどん来るので、なかなか右折できない。
…とふと見ると、左からの車の1台が自分のほうに右折しようとしている。
そんなとき。

きっと首都圏なら、左から曲がってこようとする車は、自分が右折するのを譲って待っててくれる。
なかなか出られなくて困っているんだろうな、と想像するし、譲った方が全体としてはスムーズ。
自分の車が邪魔で曲がりにくい…ということもないから。

しかし十勝では、そうではない。
左から曲がってこようとする車は、自分に譲ってくれることなどなく曲がってくる。
自分の車が邪魔なら大回りするだけだ。

「譲り合う」べきと思う場面で譲り合わない。
首都圏の考え方で「この場面は譲られるし、譲るべきだな」と思って運転していると結構危険で、ぶつかりそうになることもある。

たしかに交通法としては、十勝のやり方が正しいのかもしれない。
でも、法律の原則論ではなく、みんなで譲り合って走るのが正しい公道の走り方なのでは?道はみんなのためのものなのだから。
そんなことを思うこともしばしばだ。

いや、そう書くとまるで十勝人がみんな意地悪のように聞こえるかもしれないけれど、そうではないのだ。

単になにも考えていないだけ。
相手が快適に動けるためには、あるいは全体がスムーズにいくためには、いま自分がどうすべきか。
そういう気遣いが足りないのではないだろうか。
最初のウインカーの話だって、自分が早めにウインカーを出せば、後続の車が対処しやすい…そんなまわりへの配慮が足りないからこそ、そんな動きになるのではないかと個人的に予想している。

これは運転の話だけれど、一般生活のなかでもそう感じることは比較的良くある。
例えば後ろから人が来ている時のドアを閉める立ち振る舞いから、公共の場所で子どもを放牧(!)し、注意するどころか一緒になって騒いでいるバ○親子、タバコの吸い方など、例を挙げればきりがない。

都会では人が多いから、どうしてもまわりに配慮して、気を遣いながら生きていく必要がある。
それが田舎では、人が少ないからそんな配慮も必要ないし、結果として傍若無人な人が増えてしまうのかも。

そういうものにはできるだけ気にしないようにしているけれど、たまには気になることもある。

でももしかしたら、それは地域性ではなくて、単に自分が歳をとっただけかもしれないし、たまたま全国的な運転マナーや日常マナー低下の時期に移住したから、偶然そう感じただけ…という可能性もなくはないけど、どうだろう。

なんにしろ、少なくとも自分たちはそういうふうにならないように気をつけて生きていきたいし、自分たちの子どももそういうところに気付く人間として社会に送り出したい。
そんなことを感じる今日この頃だった。