北の畑の真ん中に…

先日、日頃から親しくしている友人の鈴木由加さんが遊びに来た。

鈴木さんは移住前からのネット経由での知り合いで、21世紀の始まる瞬間は鈴木さんの家に遊びに行っていたし、年に1回くらいしか会えないけれど、私たちにとっては数少ない大切な地元の友人。

彼女には17歳の高校生の娘がいて、今回は私たちの妊娠を聞きつけ、わざわざお祝いを言いにきてくれた。
子どもを生んだときのことや、地域の子育て事情の話などを聞き、私たちはとても参考になったし、こんな友人が近くにいてくれて本当に心強い限り。


実は鈴木さんは自分の家業である専業農家で働きつつ、少しでも自分たちの作ったモノを直接消費者に届けたい…と自宅の裏に工房(すずきっちん)を建て、そこで自家野菜から手作りのおかずを作り、ネットで全国に販売している。
すずきっちんは、どうしておかずを販売しようと思ったのか…とか、どんな思いで日々の作業をしているのか…など、見ていて楽しいサイトだ。

鈴木さんの作るイモだんご行者にんにく入り餃子など、どれも顔の見える安心感と、地元の素材で作った手作りの味で、我が家はすずきっちんの隠れファンだったりする。


自分はついうっかり「限定生産!超逸品!などとうたって、高級箱に詰めてもっと高価で売ればいいのになぁ」とか思ってしまうけれど、彼女には彼女なりのビジョンがあって、その手間からは考えられないような値段で商品を販売している。

鈴木さんの作る商品で特にオススメなのはやっぱり五目の具
炊きたてご飯に混ぜるだけ…という簡単な料理だけれど、十勝の大地の鈴木さん愛情がしみこんで、とてもおいしい。おすすめです。


自分たちは「農家の嫁さん」といえば、ひたすら家のために農業に汗を出し、夫やその両親のために家事を行い、子どもを育て、自分の欲しいモノも言えず、クタクタになってひたすら生きていく…という印象があったけれど、鈴木さんはそんな農業女性を変えようと、そして自分がその先頭に立って希望の星になれるようにがんばっている。

ときには見えない敵にブチ当たり、迷ったり、負けたりもしているけれど、それでもめげずに前をしっかり見て進んで行っている姿は、本当にかっこいいと思うし、自分たちにも見習わなければいけないところがたくさんある。

本人は知らないと思うけれど、そんな鈴木さんの背中を見て、自分もがんばろう…と思っている人が絶対いて、みんなに勇気を与えている。

がんばれ!鈴木さん