十勝ルール「管内」

GW初日、さっそく家族でおでかけ…のはずが、急に名古屋に行く用事ができてしまい、1泊で東京経由で名古屋に行ってました。

名古屋でこれから帯広に移住しようとしている方に会い、たまたま見せてもらったのが「北海道ルール」という本。

北海道と本州のいろいろな違いを解説した読み物で、カツゲンの話や赤飯は甘納豆、捨てるは投げる、なんもなんも、などのネタが満載。

とても面白い読み物だったけれど、でもそれはそれとして北海道ルールのほかに「十勝ルール」ってのもあるよね…という話で盛り上がりました。


十勝ルール、なんといっても僕が一番最初に指摘したいのは「管内」という言葉。


『管内(かんない)』

十勝では、十勝の19市町村のことを十勝管内、略して「管内」と呼ぶ。

十勝人にとって管内か管外かはとても大切。
引っ越ししてきた人について話をするとき「管内から?」から始まり、モノが管内産かどうか、その会社が管内かどうか、行き先が管内か管外か、とにかくなにからなにまで管内か管外で区別。

新聞(これも十勝ルールで取り上げないと)でも管内という言葉はたくさん使われているし、日常生活のなかでもよく使われている。


十勝35万人の仲間意識のようなものなのか、札幌や旭川方面から来ると間に峠があり、明確に「ここから十勝」という区切りがあるからなのか。

この十勝の特性を指す言葉で昔から言われている言葉に「十勝モンロー主義」というのがある。

モンロー主義とはアメリカの5代目大統領モンローが、
「アメリカでは将来ヨーロッパ諸国が植民地を築く権利のないこと、つまり主権国家としてヨーロッパはアメリカに干渉すぺきでないことを宣言した」
ということから来ているそうだ。

つまり十勝モンロー主義とは、地域一体として外部からの干渉を受けずに自立していこうとする気持ちを示しているもの。

そんな十勝モンロー主義が、この「管内」という言葉に凝縮されている気がする。

だからといって「そと」をそれほど差別したり排除したりしているわけでもないのが不思議。


なにもそんなに「なか」か「そと」を分けなくても…とも一時は思っていたけど、気がつくと自分も「管内」という言葉を連呼している。だって便利なんだもん。


十勝ってそもそもどこからどこまで?…そんな疑問を口にしていた名古屋人の方の不思議そうな顔を見ながら、たしかに十勝ルールってあるよなー、と思ったのでした。


Clip_2