機嫌の悪い朝

もうすぐ3歳になるハルトは、寝起きの機嫌がとても悪い。

起きてから30分、長いと45分くらいはまるでダメ。

朝、起きるとき。
22時に寝て7時半に起きるのが今のハルトの標準的なスケジュールだけど、自分から起きる、ということはまず無い。

部屋のカーテンを開け、ハルト朝だよ起きな~、と声をかけて起こすのだけど、すんなり起きることは皆無。

まずは「ぎゃーーーう゛ぇー、う゛ぇーん!!!」と大泣きして身体を起こし、「おっぱい、おっぱーい、かーちゃん~」「う゛ぇぇーん」と泣きながら大騒ぎ。
力の限り泣いて、わめいて、大声を出して、身体をのけぞって、抱き上げるのも無理なほど暴れ、ベッドの上を転げ回り、邪魔なモノ、それは枕だったり夏樹だったりするけど、それを蹴飛ばし、ぎゃーぎゃーぎゃーぎゃー、それはそれは朝から大変な機嫌の悪さ。

まるで手でも折ったかのような凄まじい泣き声と、怒濤の涙と鼻水、どこか泊まりに行くと虐待の疑いをかけられるのではないか?と我らが心配するほどだ。


かーちゃんに抱いてもらい「赤ちゃん」になると、少しは落ち着くハルト。
でも自分で立ったり、歩くのはまだまだこの時点では無理で、泣くじゃくるハルトを抱え、説得しながらリビングに抱きかかえて連れて行く。

ハルトの機嫌が悪いのはわかっていることなので、朝ご飯の支度を済ませてから起こすことが多く、寝起き早々朝ご飯タイムなのだけど、自分のイスに座って食べるなんて夢のまた夢。


「だっこー」「かーちゃん、だっこしてー」「とーちゃん、だっこだっこだっこ!!」「だっこー!」「夏樹だめー!だっこ!!」
あんたは「抱っこ」しか言えないのか!?と言いたいほど抱っこを要求し、朝ご飯はこの時点では食べない。

今日はヨーグルトだよ?おいしいよ?
夏樹はあんなふうに機嫌がいいのにおかしいなあ。
今日は保育所で誕生会だね、ケーキだよ。

…とかいろいろ話かけ、横抱きで授乳して(ハルトに、ですよ?)、だいたい起きて30分程度で突然復活。

急に機嫌が良くなって「とーちゃん、おはよー」なんて言い出して朝ご飯食べるのに取りかかる…というのがいつものパターンだ。


この「起きたときに機嫌がとんでもなく悪い」というのは、今に始まった話ではなく、それこそ生まれたときから。
0歳児のときも1歳児のときも、昨日も今日もいつもそう。

朝だけではなく、お昼寝から起きたときも程度の差はあるけど、だいたい一緒だ。
おでかけ時のスケジュール管理のとき、寝ている時間+40分は「なにも使えない時間」としていつも考えているけれど、その「+40分」というのは機嫌が悪くて暴れている時間だ。
その時間は散歩も無理だし、そもそも外に連れ出すこと自体が無理っぽい。

あまりにも機嫌が悪く、しかも毎日。
まったくもって手に負えないのだけど、でもハルトは生まれたときからそうだったし、我ら親もこんな状況にすっかり慣れきってしまい、特におかしいとも思わなかったし、子供ってそんなもんだと思っていた。


ところが、次男夏樹を育ててみてビックリ。
夏樹は全然そんなことがなくて、朝は普通に機嫌良く起きるし、ひとりで起きてハイハイで散歩したり、化け物のように泣きわめくハルトを楽しそうに眺めていたりする。

なんと寝起きの機嫌の悪さは子供共通の話ではなく、ハルト自身の特徴だったのか…。

ハルトの寝起きの機嫌の悪さはあまりにも我が家では「普通のこと」だったから(あばれっぷりは他人からは異常に見えると思うけど)、このブログに書いたことも無かったような気がするし、そうじゃない子もいる、ということ自体が驚きだ。

寝起きの機嫌が悪い人、というのは大人にもいて、まあそういう個性なんだろうから仕方がないんだろうし、だからどう、というのもない。
そしてきっとまだまだ続くんだろう。

ハルトよ、もう少しお手柔らかに頼むぜ…と言いたいところだけど、ま、そんなふうに寝起きの悪い子につきあうのも育児のひとつ。

顔をぐちゃぐちゃにして暴れるハルトと、笑いながら「なんで泣いてるのー?」とでも言いたそうに楽しそうに見ている夏樹、ふたりの子を見ながらそんなふうに感じる毎日の朝だ。


Haruasa
9時すぎに保育所に歩いて行くときはいつも機嫌良いのにねー。