役に立つ

先日、いつものようにハルトと帯広動物園を歩いていたら、知らない方に声をかけられた。
誰かと思ったら、このブログをよく見てくれて、ときどきコメントも入れてくれるSさん。

Sさんもハルトと1ヶ月違いの息子くんを連れていて、お互いお散歩の途中だったのであまり込み入った話はしなかったけれど、 そのなかでこのブログについて「とても役に立ってます!ありがとう」という話をしてくれた。

本当に役立つ内容かどうかは怪しいけど、でもひとりでも「役だっている」と感じてくれたり、言ってもらえるのはとてもうれしい。

「役だっている」といえば、ハルトがときどき見ている「きかんしゃトーマス」というお話。
ここにでてくる主人公の機関車たちは、鉄道会社の経営者や仲間達に「役立っている」と言われることだけをモチベーションに働いている。 「あいつは役に立つ機関車だ」と言われることが常に彼らの目標だ。

最初にこのトーマスの物語を見ていた頃は自分もサラリーマンで、「あいつは役に立つ」と言われることがそんなに大事なことなのかなあ? とちょっと不思議な感じだった。

でもいま専業シュフになって、いわゆる家事育児担当者になると、他人から「役に立つ」と言われることは基本的に無く (妻はそういうことをよく言ってくれるけれど)、そうして「役に立つ」と言われることが自分の日常のモチベーションになることが、 前よりもずっとよくわかり、トーマス達の気持ちも前よりもわかる気がする。

ハルトはのびのびと毎日楽しく自由に走り回ってスクスクと成長しているし、妻も自分も今の生活にはとても満足だ。 だから自分が専業シュフでいることは、自分も含めた家族全員にとってとても役に立っていると思う。

逆に会社員をしている時は絶対に自分の仕事が誰かの役に立っているかと言うと、そういう面もあるけど、そうでない面だってあって、 必ずしも働いている=人々の役に立っている…と言えるわけではない。

でもやっぱり、感覚として家事育児業はサラリーマンほど「役に立っている感」が少ないのは事実だ。
家事も育児も、ものすごく力を込めてがんばっても、テキトーに手を抜いてやっても、見かけ上はそれほど違わないのでは?… なんて思う事もないではない。
それがこの家事育児業の難しいところなんだろうなあ…なんて思ったりもする。

役に立つというのは、つまり「他者を幸福にして、そして自分も生かす」ということだ。
今の自分は家事育児業をしっかりやって、家族がいつも笑って過ごせるよう役に立つシュフを目指したい。