家族よりも早く起きて、カーテンを開ける。
やかんに水を注いでコンロにかけ、新聞を入れ、ごはんを作り始める。
…それが日常の朝の仕事。
それが冬になって、もうひとつ仕事が増えた。
それは、薪ストーブに火を入れること。
まだ外が明るくなる前、ベッドから静かに起きてリビングに向かう。
ひんやりとした薪ストーブの扉をあけて、灰を払い、新聞紙を丸め、焚き付けの小枝を入れ、薪をくべる。
ライターの火が新聞紙に燃え移り、パチパチと小枝に火が移った。
吸気の空気量を調節しながらだんだんと炎を大きくしていき、ある程度の大きさになったら、排気側のレバーを倒して、
触媒が動作するようにしたら、ひと段落。
そうそう、サツマイモを洗ってホイルで巻き、ストーブのなかに入れておこう。
ストーブに火をつけてから、部屋が暖まり始めるまで約30分。
ストーブをつけるほど寒いわけではないのだけれど、なんとなくこの「ストーブに火を入れる」という過程が好きで、最近は毎日火を入れている。
ストーブの上に乗せたヤカンから、心地よい音が聞こえてくるひととき。
食事の支度をしながら、火の番をする時間は、ひとり静かな楽しみの時間。
ちょっと早く支度が終わったら、ひとりぶんのコーヒーをいれて、ストーブの前に座って新聞を広げるのも悪くない。
犬がどこからともなく歩いてきて、ストーブの前に寝そべる。
学校に行く子どもたちの足音が聞こえてきたら、そろそろ妻と息子を起こそうか。
そんな朝の時間も素敵な時間。
薪ストーブ、これも冬の暮らしの楽しみの一つ。
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