専業主夫だった日々~育児ストレス

専業主夫としての生活が始まって、すぐに気づいたこと。
それは、毎日毎日言葉の通じない相手と過ごし、その合間に家事をおこなう…という生活が、ただそれだけで想像以上にストレスを感じるものだ…ということだ。

育休に入る前は、会社で無茶な要求に頭を抱えることもないし、スケジュールに追われることもないのだから、さぞかしストレスフリーな生活?だと思っていた。
たしかに仕事ストレスはないのだけれど、こんどは今まで感じたことのない、「閉じられているストレス」を強く感じるようになった。
それは閉塞感ストレスとでも言うのだろうか。なんとなくイライラしてしまい、ちょっとしたことで頭に来たり、わけもなくキリキリしていたような気がする。

訳もわからず激しく泣く赤ん坊を手にしているときなどは、それが最もピークに達している時間で、「もう窓から投げてやる」と思ったことも、正直に白状するとゼロではない。
「もうハルトのいない国に行きたい」なんてことをボソっと妻に言ったことだってある。

でも同じように泣いていても、余裕で対応できるときもあるのだから、やはりそれはその時々の自分の気持ちの問題に違いない。

閉塞感ストレス、自分の場合は外の空気を吸わないことによるものが大きかったと思う。
だから少し買い物に行ったりすれば直るし、ハルトを連れてでも良いので少し車に乗ったり、犬の散歩をする程度でもかなり軽減した。「外に出ないとダメ」というのは、自分自身にとっての大きな発見だ。

それから、家事のモチベーションについても発見があった。

家事と育児が生活の中心になると、社会とつながっておらず、自分は家族のために役立っている。
言い換えれば、家族のためにしか役立っていない…という気持ちになると、食事に関する感想「おいしいね」とか、赤ちゃんが嬉しそうに食べる…というのはすごく重要だ、ということにも気づいた。

妻が専業主婦だった時代、何気なく日々食卓に出されていたごはんを食べていたけれど、それに感想を述べたりするのはとても重要で、それこそが料理を作る者のモチベーションだ、ということに今頃になって気づいた。
やはり相手は人間なのだから、小さな一言が大事だな、と。


会社に行っていない、つまり社会参加していない…という点については、想像していたほどは気にはならなかった。
もともと「会社人間」のタイプではないし、いまところは仕事を通じて人生を豊かにしよう…という気持ちもそれほどない。たまには職場のメールを開いていたし、ときどき問い合わせの電話がかかってきた…というのもある。
まぁこのブログもあって、コメントもらったり、知らない人からメールをもらったり、あるいは取材を受けたりしたのもその理由としては挙げられるのかもしれない。

まだしつこく続きます…