暗黙のルール

我が家では結婚以来、妻がお気に入りのシャンプーを家族全員ずっと使っている。

普通に売っているごく一般的なモノだけれど、食品スーパーでは売ってないことがあり、わざわざそれを買うためだけにドラッグストアーに行ったりすることがある。

まあシャンプーとかの「においモノ」って個人の好みがあるし、特定のモノがいい…と妻が言うのだから、それくらいはいいか。

そんなわけで、それほど疑問も抱かず、10年近く同じモノを使い続けてきた。


先日妻と一緒に買い物に出た。

シャンプーないからドラッグストアーにも寄って帰ろう、と寄り道して、コレだよねー、なんて話をしながら妻が一言。

「ホントこれ好きだよねえ。どうしてコレがいいのか私にはわからないなぁ」

はっ?なんのこと?
コレじゃなきゃダメなんじゃなかったの?

良く聞いてみると、妻は妻で「夫はコレじゃなきゃダメ」と思いこんでいたらしい。
自分も「妻はコレがお気に入り」と思いこんでいた…。

なんとここにきて、それが間違いだったとは。

どんな経緯でそうなったのか今となってはもうわからないけれど、しかし思い込みでずっと同じモノを買い続けていた…。

「えー、○○○はこれがお気に入りだとずっと思っていたよ~」
と二人で大笑い。

思いこみとは恐ろしい。

我が家の暗黙のルールって他にもある。

たとえば「揚げ物はしないルール」「カレーライスは夕食に作らないルール」
それから「夫婦で出かけるときは夫が運転するというルール」
「ふたり並んで歩くときは、妻が左側だ、というルール」なんてのもある。

こういうのも、ときには「コレってどうしてそういうルールなんだったっけ?」って聞いてみたほうがいいかも。

お互いに「相手が望んでいる」と思いこんでいて、実はそんなこと全然無い…なんてのがあるのかもしれない。