秋の紅葉ドライブ 後編

翌朝。
今日は特に予定もないし、気の向くままに動きましょう。

昨年夏にこのあたりに来たときは、釧路川の源流部をカヌーで川下りをした。
これはため息がでそうなほど素晴らしい体験だったのだけれど、さすがに赤ん坊つれてカヌーはちょっと。

というわけで、今回は自然散策をすることに。選んだのは和琴半島。

和琴半島というのは屈斜路湖につきでた小さな半島で、1周1時間強の散策路がある。
結構アップダウンもあるけれど、湖を見ながら、いろいろな森や植物の多彩な自然が楽しめるコースだ。

ここは何回か来たことがあるけれど、もちろん赤ちゃん連れははじめて。
1時間半くらいなら、クルマで授乳してオムツ替えてから行けば、まあ大丈夫。
1時間歩いても数人しか人間を見かけないような所なので、そういう意味ではちょっと不安だけど、まあ道東の自然散策路なんてどこもそんなもんだろう。

木漏れ日のなか、柔らかい地面を赤ちゃんを背負って妻と歩く。

湖から、鳥が水浴びをしている水音が聞こえてくる。
ここはまだ紅葉にはちょっと早いけれど、森を見上げて深呼吸したくなる、そんな気持ちの良い森。
名前のわからないキノコが生えていたり、空から葉っぱがハラハラと落ちてきたり、そんななかを静かに歩くのもいいものだ。
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赤ちゃんにもこの景色を見せてあげたい…と思ったけれど、本人は背中でぐっすりと寝ていた(笑)
おんぷひもって結構気持ちいいのか?
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↑これはなんだろう…?

このコース、やっぱり樹齢300年か500年はあろうかというカツラの巨木があったり、温泉が噴き出して硫黄臭がするところがあったり、出口付近には無料で入れる露天風呂(もちろん自噴の温泉)なんかもあって楽しい。

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途中、子猫くらいの大きさの黒い野生動物を目撃。
ヤブからトコトコを歩いてきて、なんと湖のなかにトポン!と入って行った。

「見た?」「見た!」

このあたりの動物にしては見たことのない動物。テンでもないし、もちろんネコでもない。いきなり湖にもぐるなんて、見ているコッチがびっくり。アレはなんだ!?
こういうときは、自然系の施設に行って聞いてみよう…と、川湯のビジターセンターの解説員の方に聞きに行ったところ正体判明。
それは逃げ出して野生化したミンクだそうだ。
もともとは毛皮用として飼われはじめ、いまでは一部野生化して生態系を脅かし、釧路湿原のほうでは駆除も…ということを詳しく教えて頂きました。

森の中を歩いた後は川湯の日帰り温泉へ。
ここはPh1.9という強酸性の温泉で、口に入れるとまるで強烈なレモン果汁のよう。
白濁したお湯といい、強烈な硫黄臭といい、刺激的な味といい、傷口へのしみ具合といい、かなり「効きそう」な感じ。

その後、燃えるような紅葉のなか阿寒湖、それにやっぱり紅葉に染まるオンネトーに寄り道して帰宅したのでした。
紅葉も終わるともう冬も近いなぁ…。