ミルクを足しましょう?

温人は小さい赤ちゃんだ。
成長曲線で見ると、いちばん下の線ぎりぎりといったところだし、見るからに身体は小さい。
先日3ヶ月検診に行ったら、となりにいた1ヶ月検診に来た赤ちゃんと同じ体重だった。

成長が順調かどうかを知るための指標として、1日あたりの体重増、つまり一日何グラム増えているかを見る…というのがある。
うちは完全母乳で育てているので、増分が不足しているのであればミルクを足しましょう…という話になる、というわけ。

だけれどこの数字、でどころによってマチマチな値だ。

この記事は発育相談ではないからひとつひとつの数字は割愛するけれど、
・病院が示す基準値
・助産師が示す基準値
で大きな違いがあって、その差は約2倍。
病院が示す基準値が大きく、温人の値は病院の数字よりはやや低い…というくらい。

病院は病院で人によって言うことが違い、小児科医に言わせると「マイペースな赤ちゃんですね」という趣旨で、ミルクを足すようにとは特に言われない。足したければどうぞ、という感じ。
時々家にやってくる助産師も「順調に大きくなってますね」という見解だし、家にある「育児の百科」でも問題ないことになっている。

だが、ひとりだけ「体重の増え方が足りてません。毎日必ずミルクを足してください。」という人がいる。

それは病院の栄養指導の担当の人。
栄養指導って、検診のあとに強制的に(?)別の部屋に連れられて、栄養指導員にアドバイスを受ける形になっている。

病院も栄養指導の専門家を配置して、ひとりひとりこうして面接して大変だなぁ。

……と思っていたのだけど、実は違うってことに気付いた。
よーく名札を見ると、この人ってミルクメーカーの社員じゃん。
なんでこんなところで病院職員のフリしてしゃべっているのさ?白衣なんて着ちゃって、いかにもソレっぽい。

道理で、特定のメーカーのミルクの利点を長々と述べたり、なんだかわからない粉麦茶をすすめてきたり、果汁を一刻も早く飲ませるように言ってきたり、ついには母親向けの栄養入りドリンクを勧めてくるわけか。
このドリンク、どこそこのお店で1ケースいくらで売ってますから…なんてやけに具体的だなーと思っていたのだけれど、そういう理由なわけだな。

うーむー。
ミルクメーカーは病院に対していろいろと便宜を図り、その見返りとしてこういう形で営業活動をしているんだろうな。
もし我が家がココしか情報源がなければ、なにも疑うことなくミルクを足していると思うけれど、しかしこういう構図が見えてしまった以上、どうもこの人の言うことはそのまま受け入れにくい。
病院だって、なんの説明もなくこういうことをやっているなんて、ちょっとねえ。これって母乳育児を妨げることになっていないのかなぁ。
(病院の基準値に達していないのに小児科医がミルクを足すように言わないのは、医師としての良心なのか?)

で、結論としては、目の前の赤ちゃんが元気だし機嫌良くしているので問題なし。
おしっこもジャンジャンしているし、母乳だってしぼればちゃんと出ているし。
それになんと言っても、いつも様子を見ている妻が「大丈夫」と言うのだから、大丈夫。
今はミルクは足しません。
人生長いのだから、あせらずゆっくり行きましょう。

おまけ。
ma8

知らない人に話しかけられると、例外なくみんなに「まつげがながーい!」と言われます。
たしかに長い。
しかしその後、私たち夫婦の目を交互にジッと見るのは恥ずかしいからやめてください。