ふたり暮らしの終わりに 妊娠36週目(10ヶ月・臨月)

今日から妻は妊娠10ヶ月。いよいよ臨月だ。

いつ出産になるかわからないけれど、何事もなく無事に赤ちゃんが生まれてくれば、来月の今頃には私たちは3人家族。

ということは夫婦ふたり暮らしはもうすぐ終わり。

…最近、そんなことを少し考えている。


結婚して7年と少し。
私たちは、ずっとふたりで生きてきた。
嬉しいことも、悲しいことも、どんな気持ちもふたりで共有してきた。
一緒に過ごさない休日なんてなかった。ふたりでいろいろなことを見て、知って、体験してきた。
手を取り合い、しっかり前を見て一歩一歩共に生きていた。


自分の30年の人生において、ラッキーがふたつ。
ひとつは自分がこの世に生まれてきたこと。
もうひとつは、自分がまだ19歳になったばかりのとき、いま妻となった人と出会い、そして結婚できたこと。

この人と出会ったことで、自分の人生は「晴れ」で行くことが決まったように思う。


絶対の信頼関係、お互いに認め合い、助け合う気持ち。

たとえば北海道に移住したとき。
たとえば一緒に事業を立ち上げ、慣れない色々に四苦八苦しながらも、なんとかそれを軌道に乗せたこと。

自分たちが住むべきところを見つけたこと。家を建てたこと。

そしていつの日か尊敬しあえる夫婦になれたこと。


思い返せば、病気になったり、変質者の被害にあったり、交通事故でもうダメかも?という目に遭ったりと、何もかもがすべて順調だった…というわけではない。
でも、どんなときも夫婦の信頼関係が揺らいだことは一瞬だってなかったし、私たちの夫婦関係はいつも雲一つ無い快晴だったことだけは間違いがない。

新婚のときに比べたら、もう比べようもないくらい私たち夫婦の絆は強固なものになったし、いろいろな意味で、より頑丈な家族を作り上げていくことができたと思う。

もしかすると、子どもが出来なかった期間は、こんな準備をするために与えられた期間だったのかも?とも思う。


もうすぐ私たちの赤ちゃんがやってくる。
それはどんな暮らしなんだろう。

いままでずっとふたりの世界だったことを思えば、ほんのちょっとだけさみしい気もするけれど、でもやっぱり赤ちゃんが来るのはとても楽しみだし、子どもが大きくなる過程は今からとても楽しみだ。
子どもとやってみたいことだってたくさんあるし、大人になっていく過程で伝えていきたいことだってたくさんある。

11年前に付き合い始め、7年前に結婚してから今までの日々がそうであったように、きっと子どもを通して、もっともっと自分たちもまた成長できるはず。


ふたり暮らしの終わり。

赤い婚姻届にふたりの名前を書いたときの気持ち。
横浜の小さな白いアパートの鍵を受けとったときの気持ち。
結婚式でみんなにおめでとう!って言ってもらったときの気持ち。

またふたり暮らしに戻るときも、今と同じような気持ちをもったふたりでいたい。

いつの日か、今よりも少し歳をとった私たちが、大人になった最後の子どもを「じゃあね」と並んで見送るその日まで。