今回の家造りにあたって考えたのがローコストである…ということ。
私たちが欲しいものは「家」であり、そこでの生活を考えるとやはり家は安価なほうが良い。
そうなるとよく名前を見かけるようなハウスメーカーの家や住宅展示場に展示しているようなメーカーの家は、費用対効果という面では疑問を持たずにはいられなく(つまり内容のわりに価格が高い。広告宣伝費・展示場維持管理費・営業人件費などを経営的に分析すればわかるはず)選択肢からはまず外さなければならまい。
ただし安ければ安い方が良い…というものではない。
お金をかけるべきところにはお金をかけ、費用のわりに価値が高い、全体のバランスとしてローコストな家。
あたりまえであるが、家のために生きている(働いている)わけではないのだから、できるだけ月々の負担は少ない方がよい。
家の予算を、私たちはこのように計算した。
まずは、月々の極めて安全な返済額を求める。
現在の収入をベースに、失業した際やボーナスが無くなったときにも安全な返済額、自分の住む地域における自分のスキルで通常得られるであろう給与水準。
基本的には夫婦のどちらが無収入になり、かつ収入のあるほうの収入水準が今の半分になっても充分返済可能な額がベース。ボーナス返済は利用しない。
返済期間は一応安全な線で35年とするものの、実際の目標を10~15年程度での返済としよう。
ローンは全期間固定金利のものを利用したい。
するとローンの総利用額が求められる。
そこに自己資金を頭金として足し、それが家づくり総予算。
総予算から土地や外構、家具、税金、その他ありとあらゆる費用を引いたものが家の想定予算だ。
家づくりに入る前の私たちの計算では、家本体の想定予算は1500万円となった。
この予算通りであれば、月々のローン返済額は、ワンルームマンションを借りるよりもはるかに安い額。
新婚のときに借りた、小さな小さな木造アパートの家賃のおよそ半額だ。
いくらなんでもこれなら払えるだろう。
多くのメーカーや工務店の話を聞いてまわるなかで、「いくら借りられるか(収入から求めた借入限度額)」から話がスタートするハウスメーカーの営業の方に会うが、私たちに言わせれば言語道断であり、そんな計算方法を持ち出す業者とは、その場で話は終了である。
家は充実した人生を送るため、また楽しい生活をするための手段でしかなく、目的ではない。
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