「写真で伝える ILoveYou」~ 五十嵐豊ハートフルフォト写真展..
3カ所での巡回展示のうち、第1回と第2回に相当する、9月からの展示が無事に終わり、いったん40点の写真をすべて引き上げてきました。
施設管理者の方によると、2つのギャラリー・会期2ヶ月間で、のべ約9000人の方に見ていただいたそう。
想いを書いたパンフレットもけっこう減りました。
・・直接また間接に感想を寄せていただいたみなさん、わざわざ見に行っていただいたみなさん、ノートに感想を書いていただいたみなさん、本当にありがとうございました!
写真ってこういう楽しみ方もある、、
写真って、大切な人にこうやってILoveYouが伝えられるよね!
..みんなが写真を撮るようになって、そしてそれぞれの子どもが、たくさん愛されて育ったことを感じてくれたらいいなぁ..
そんな想い、伝わったかなあ・・
..僕の大好きな物書きである江島さん。
その江島さんに寄せてもらった素敵な文があるので、ここで紹介させていただきます!
--
心の襞と呼応する ― 江島悠子
心の襞(ひだ)、という表現がある。おかしな言い方だが写真にも襞があると思う。人が心を近づけることで見えてくるもの。向き合うことで味わえるもの。
そういうものをたくさんためて、写真は待っている。
デジタルカメラが主流となり、電話やSNSなど様々なメディアでやりとりされる今、写真は気軽なものとなり、写真展へ赴かずとも目にする機会は多い。
うつくしい風景写真も笑顔のイメージも、世の中に溢れている。
ではなぜ、人はわざわざ写真展へと足を運ぶのだろう?
それは、写真と“わざわざ”向き合うことがひとつの体験だから。その日その時その場所で、一枚の写真と出会うこと。
その写真の、素通りしては気づかない襞の中に、例えば記憶を、例えば物語を、例えば、自分の心の襞と呼応する何かを見つけること。
その体験が一度限りの、かけがえのないものとなるからなのだ。
五十嵐さんの写真たちは、あたたかい。
水を飲もうとする男の子の、汗でびしょびしょの髪の毛。
生まれたばかりの我が子を抱く母親の、やわらかな手つき。
様々な巡り合わせの中で、今ここに生きていること。
あなたといられること。
こうして同じ風に吹かれていること…そのすべてがとてもうれしい。そんな素直な思いが伝わってくる。
写真に向き合って味わってほしい。
子どもの頬のやわらかさ。軽さ。仕草。会話。匂いや味、温度。そして思い。
わたしたちの生きているこの瞬間がどんなに貴重で、かけがえのないものであるか。それを分かち合えることがどんなに幸せなことなのか。
彼の写真がもっている襞を、目の前で感じてほしい。
様々に想像してほしい。画面で見るのとは全く違う体験が、あなたの心と呼応する何かが、そこにあるはずだ。
--
次回は来年1月、札幌です。
コメント