犬の「おくさん」

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2000年に北海道に来て以来、ずっと僕ら家族の一員だった雑種ワンコ「おくさん」。   
このところ老衰のためか、動きにくくご飯もほとんど食べられなくなっていたのだけど・・

 

2014年2月8日、静かに息を引き取りました。14歳でした。

 

家族が揃う土曜日を待っていたかのように。   
みんなが起きている午前中に狙いを定めたように。

 

ちょっと呼吸が苦しそうかな…?   
そう思った矢先、ふーっと息を吐いて、そのまま眠るように逝ってしまいました。

 

昨日までトイレにも行けていて。   
今朝はお別れをするかのように、ちょっと顔を上げて僕の顔を見上げていて。   
苦しむこともなく、静かに僕たちに看取られて。

 

お客さんが大好きだったおくさん。   
子ども達ともいつも楽しそうにしていたおくさん。

 

・・・おくさん、いままで僕ら家族といつも一緒にいてくれてどうもありがとう。   
そして、、おつかれさまでした。

 

このブログの読者のなかには、おくさんと会った方、かわいがってくれた方もいるはず・・。   
ありがとうございました。

 

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ここの写真は2014年1月13日、家族で散歩に出かけたときのもの。   
この頃から急速に具合が悪くなり、これが最後の家族での散歩になりました。

 

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先月、妻が書いていた「おくさん」についての文章を紹介します。

 

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今日は朝からハラハラと、静かな雪の日。

 

去年の秋頃から体力の衰えが顕著になってきた犬のおくさん。   
数日前からとうとう2階に上がることが難しくなってしまいました。

 

薪ストーブが大好きで、火を付ければ必ず前に鎮座していたおくさん。   
「おくさん、そんなに近づいたら燃えちゃうよ」   
子ども達と大笑いしていたのもついこの間のこと。

 

今朝、2階リビングにある薪ストーブの前にその姿はありません。

 

最近、散歩に行きたがらなくなったおくさんですが、雪が大好きだったので思い切って外に出してあげることに。   
抱きかかえて外に連れ出すと、ぼんやりと空を仰ぎ、そして家の方を振り返って寂しげな視線…。

 

彼女にとってはありがた迷惑だったのかもしれませんが、ほんの一瞬だけ雪の感触に嬉しそうな表情を浮かべたような…?

 

足元に何があるのか、分かったかい?おくさん。   
大好きだった雪だよ。

 

ちょっと前まで抱きかかえると暴れて大変だったおくさんが、想像以上に軽くふわりと持ち上がるようになったことに驚きながら、ほんの数分の外出が終わりました。

 

静かに舞う雪。   
空を仰ぐと、そのひとひらにいろいろな思い出が重なります。

 

静かに、静かに時は過ぎていきます。

 

 

      

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2000年、うちに来てすぐのころ。   
家賃2千円の超寒い家で、僕ら夫婦と一緒におもしろおかしく過ごしていた頃です。まだ若い!

 

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去年のいまごろ・・   

 

正直言って彼女の犬生?が幸せだったかどうかは自信がないけれど、でも僕ら家族にとっては彼女のおかげで素敵な時間を過ごせました。

 

僕たちの暮らしは、今は子どものことばかりだけど、子どもが生まれる前は「おくさん」が僕ら夫婦の第一の大切な家族で、一緒にクルマに乗っていろいろなところに行ったり(宮城や神奈川などにも!)、キャンプしたり、もちろん日々の散歩なども、いろいろな思い出があります。

 

忘れもしない2000年5月には乗っていた車ごと30メールの崖を落下して、クルマは大破、おくさんは割れた窓から横転した際に崖下に落ちて行方不明になってしまい、熊におびえながら山深い森のなかを探し回って2週間後に奇跡の発見、なんて事件もありました。

 

ほかにも「おくさん」という名前のエピソードや、2年前のガン発症と手術、脱走事件などエピソードはたくさん・・

 

ずっと一緒に家の中で住んでいたので、しばらくは「おくさんがいない我が家」に慣れない気がしますが、彼女がいた日々を忘れないで過ごしていきたいです。