子どもを叱る

ちょっと前の話だけれど、地域の育児の勉強会で「親子のコミュニケーション」というタイトルの講演会を聞きに行った。

自分の町では、この手の講演会には託児が付いているのが普通なので、今回は初めてハルトと夏樹の両方を託児にお願いし、夫婦で参加。

講師は帯畜大の渡邊先生という方で、心理学の先生なので心理学から説明する親子のコミュニケーション…という内容で、所要2時間弱。

話の内容はいろいろあったけれど、特に印象に残ったのは「ほめ方」「しかり方」の話。
もちろん子どもは褒めて育てるのがいいけれど、でも叱ることもまた子育てでは大事。
ただ叱る、といっても叱り方にはやっぱりポイントがあり、自身の子育ての話を交えながらの話はとても勉強になった。

たとえば叱ることはどういうことか。
それは「やってはいけないことをやめさせること」。これが基本原則。

親はやらせるために叱ってしまうことも多い(「勉強しなさい!」とか)けれど、それはしかる場面としては適切ではない。

そして叱るポイントは4つ。

・悪いことをしたらすぐに(60秒以内)に叱る
・叱るのは1回だけ
・人格否定、他者との比較をしない
・ダメな理由と、どうしたら良いのかを説明する

などなど。


親は子どもを叱ることで、自分自身のストレスを解消している部分が必ずある。

それをいけないことだと気に病んだり、逆に知らんぷりすることはやめて、まず「いま自分のストレスをぶつけているんだな」と認めて、それを受け入れること…なんてのは心理学ならではの視点。


ハルトが自由に勝手に悪いことをしまくっている今日この頃、どうやって子どもを叱ったら良いか、どうしつけていったら良いのか、という部分には多いに迷いや悩みもあるのだけれど、一応納得のいく説明が聞けてなかなか良かった。


叱る以外のコミュニケーションの部分では、人の話を聞くときの「聞き方」のテクニック、たとえば意図的に「あいづち」を入れるとか、話の内容を反復するとか、相手の「気持ち」の部分を読み取って話題にする、など、日常生活で人と話をするときにも参考になりそうな話がいろいろ。


うちは夫婦で来ていたからいいけど、他の参加者の女性たちは「夫にも聞かせたい!」と思ったに違いない。


叱り方はいわゆる「育児本」にもよく出てくるテーマであり、だいたいポイントとしては同じようなことが書いてあるから目新しい話では無いとはいえばそうだけど、でも本で読むのと実践者の話を直接聞くのとではやっぱり違いがある。

親子のコミュニケーション、子どもとの接し方なんて人それぞれだし、別に説明聞かなくても…なんて最初はちょっと思ったけれど、やっぱりとても参考になった、そんな講演会。

企画してくれたみなさん、講師の渡邊先生、ありがとうございました。