雪虫


雪虫を見た。


雪虫(ゆきむし)をご存じだろうか。

この時期、北海道では見ることが出来る、小さな羽根が付いた4ミリくらいの小さな小さな虫。

手で簡単につかまえられ、つかまえるとすぐに死んでしまう弱々しい小さな生き物だ。

粉雪が舞うように雪虫が飛び交う姿は、まるでこれからやってくる長い長い冬を予感するような、少しもの悲しいような、そんな風情がある情景だ。


この季節になると、どこからかやってきて、その姿を見ることが出来る。

北海道人はこの虫を見ると、まもなくやってくる雪の季節を予感する…。


雪虫を見ると、ほどなくして灰色の空から真っ白な雪が舞い降りてくる。


雪虫、それは雪の季節の訪れを告げる、晩秋の使者--